Your focus determines your reality.

思ったことや新たに知ったことのメモとして。元々は留学中に考えていたことを記したブログでした。

意思決定において陥りやすい思考の罠

水曜日のCreativity & Innovationは相変わらず面白い授業だ。

クリエイティブな思考とは何か、どうすればクリエイティブになれるのかを考えることで、ビジネスの中での思考や判断をいかに有益なものにするかを学ぶ授業であり、必修にしても良いのではないかと思うくらいだが、夜の授業ということもあり10人の少人数クラスなのもまた授業にガッツリ参加することができて良い。

 

今週は意思決定について。

意思決定といえば合理的な判断と同等に語られることが多いのだが、なぜそもそもクリエイティビティが必要なのか。

教授によると、意思決定はいわゆる「問題解決」と同じであり、いかにたくさんの選択肢をそれらのPros/Consを認識しながら挙げることができるかにかかっている、とのこと。つまり良い意思決定とは、Pros/Consが明確な選択肢をできるだけ幅広く挙げ、それらの中から合理的な判断をすることと言える。

この時、いかに良い選択肢を挙げられるかという能力がクリエイティビティとして語られる。

具体的には、以下3つの観点から視野を広く持つことがクリエイティブな意思決定のポイントとなる。

 

幅広い視野で未来を予測すること

例えば需要の変動や物価の上昇、競合の参入など、外部環境の変化をいかに幅広い視点で捉えられるかは、意思決定に向けた前提条件をいかに正しく認識できるかに関わってくる。

自分の意思決定に影響を与える外部環境の変化にどのような可能性があるかを知っていると、挙げられる選択肢の精度と数も変わってくる。

 

幅広い視野で目標を捉えること

自分が意思決定をしようとしていることが何を解決することなのかをいかに幅広く捉えられるかも、挙げられる選択肢の数を広げてくれる。

砂漠で車を修理したい時、「どうやってジャッキを手に入れるか」と考えるより「どうやって車体を持ち上げるか」と考えた方が断然選択肢は広がる。

 

幅広い視野で選択肢をあげること

トートロジーのようだが、これも重要な要素の一つ。

多くの人は無意識にたった一つの選択肢に注目すると他の選択肢を考えなくなってしまう。意識的に考えうる選択肢を洗い出した上で意思決定をすることが必要。

 

授業の中で教授が何度も強調していたのが、「人間は自分の視野が狭まっていることに気付かず、自分の認識が完璧だと信じ込んでしまう。視野を意図的に広げることが重要だ」ということ。

確かに、慣れ親しんだ業界や業務の中にいると、「多分これが現実解だろうな」とか「結局こうするしか無いんだろう」という考えに陥りがちだし、実務の中でもそんな言葉を何度も聞いてきた。

しかし慣れが通用しない新しい物を作り新しい顧客に売るには、視野を広げ、「クリエイティブ」な意思決定をすることが必要だ。

そのためには、視野が狭まるのは人間の習性だということを意識し、自覚的に広い視野で問題を捉え直し、背景を理解し、選択肢を挙げなくてはならない。