Community Revitalization（地域の再興）

Academic Advancement through Service Learningの授業では、サンディエゴの中でも移民が多く、教育や所得が平均に満たないEl CajonやCity Heightsといったエリアを例に挙げ、こうした地域の再活性化を図るにはどのようなことが必要かという議論をしている。

特に考えさせられたのは、郊外都市開発ジャーナリストのJane Jacobsによる「コミュニティ再開発は自然と同じくエコシステムであり、多様性がそれを支えている。そしてその相互依存性ゆえにもろい物である」という考え方。この考え方によって、それまでクラスで読んだ記事や議論の内容を結びつけることができるようになった。

住民や自治体、企業が単独で頑張るだけではなく、住民の再興に向けた気概やアイディア、企業や住民に対する制度面・資金面でのサポート、企業や学校などによる広義でのインフラ整備や雇用創出などが組み合わさり徐々に回っていくことで活性化が進んでいくということだと考える。

このエコシステムという考え方は新ビジネスに通じるものがあると感じた。

サービスやビジネスも、ニーズがあるからお金が入り、協力者も集まり、それによりまたサービスが魅力的なものになりまたニーズが増え…という循環になっていると思うのだが、ゼロから新たなビジネスやサービスを興す際は、顕在ニーズもお金も協力者も無いところからそのような循環を作り出すためのきっかけが必要となる。

それは強烈なビジネスアイディアとリーダーの努力がエンジンとなると思うのだが、地域再興においては企業と自治体が協力することによるインフラ作りがそのエンジンとなりうるのでは無いかと思っている。自治体の制度整備と公共事業政策の上に企業の資金が投下され、そこに雇用とサービスが生まれ、それにより外部から企業や消費者を惹きつけ…と回っていくことが、住民の気概を結びつける場になるのでは無いかと思う。

来週月曜日には授業の中でこのことについてのエッセイを書くことになっているので、そこに自分の考えを書くとともに、授業の中でも議論をしてみたいと思う。