Your focus determines your reality.

思ったことや新たに知ったことのメモとして。元々は留学中に考えていたことを記したブログでした。

理想のチーム・つづき

今週はプレゼン×3、最終レポート×1、課題(重い×1と、これまでのMBA生活でもっとも体力的に厳しい1週間となった。Customer Analyticsの課題の結果やTechnology and Innovation Strategyのプレゼンへの評価など悔しい部分は残るものの、Lab to Marketのプレゼンが上手く行ったことや、それぞれの課題の過程でのグループワークを通して色々な経験を出来たことで、得るものの大きい一週間でもあった。今学期も残るは自宅で受けるテストとグループ最終レポートが1つ。

 

今週はこの通りかなりハードな一週間だったのだが、その中でもハイライトとなったのがLab to Marketの最終レポートとプレゼンであった。月曜に最終レポートを提出し、その後水曜にはゲストとして招かれた投資家2名、教授2名、70名ほどのクラスの前で自分たちの事業戦略と意思決定についてプレゼンを行った。

レポートとプレゼンの内容としては、授業の欄にも記載した通り、ターゲットマーケットの大きさと内容、競合の状況、自社の持つバリュー、企業将来価値、投資対効果などに基づき、プロジェクトについてGOサインの判断を下したというもの。しっかり周到に準備したこともあり、グループ全体で手応えを感じられるプレゼンを行うことができた。

 

以前理想のチームについて記載したが、今回もチームワークについて考えさせられる転機となった。

とにかくこのチームは5人のメンバーの能力が高く、さらに貢献意欲も高い。忙しいメンバーが多くスタートが遅いのが弱点ではあるが、スタートしてからのメンバーのチームへの食い込み方が他のグループとは段違いである。

今回も月曜のレポートについては週末に入るまで遅々として進まなかったが、週末には各自が自分のパートを埋めるだけではなく、お互いの書いたパートに目を通し、疑問点や改善点を出し合い続け、レポートをブラッシュアップし続けた。また、その過程ではお互いの労をねぎらったり、冗談を言い合ったりしてチームの雰囲気がどんどん良くなっていった

その後のプレゼンに向けても、お互いが自分たちのパートのスライドを作るだけではなく、提出期限の間際まで全体を全メンバーが見通して修正を続けた。プレゼン当日には忙しい中1時間も前から集まり、時間を計って練習し、お互いの話す内容などに対して改善点を提案し合うという進め方をすることができた。

結果として、5人で下した「GO」の意思決定は投資家たちからも受け入れられ、チーム全体で良い結果を残すことができた。

 

今回の最大の勝因としては、メンバー間のリーダーシップが噛み合っていたという点が真っ先に挙げられる。

このチームメンバーのリーダーシップの取り方は、全員が「やってみせることで引っ張る(”Leading by example”」というスタイルである。

誰かがグイグイと方向性を示してファシリテートするわけではないので、ミーティングの時にどんどん物事が進むというわけではないが、一旦大まかな方向性が決まるとみんな手を動かし始め、それによって具体的なゴールが見えてくる。

また、すべてのメンバーがきちんとリーダーシップを取っており、MBAあるあるのフリーライダー」がいないため、チームの作業能率が高く、士気が下がりにくい点も長所だと感じている。より良いものを作るために、お互いの課題点を指摘しあったり改善を求めたりすることもしょっちゅうだが、そんな中でも気持ちよい関係を保ちながら前に進めているのは、全員がこのチームに向き合い、自分のできることをすることでリーダーシップを取ろうとしているからに他ならないだろう。

 

当初は議論がふわふわしがちであったこのチームも、3ヶ月間でいくつかのヤマを乗り越えることで全員が進め方を掴んできている。

個人的には、チームの結束を固めるのは懇親会などではなく、皆でヤマを乗り越えることでしかないと思っている(日本だと「とりあえず飲みにいきましょう」となることがある)。これまでの仕事でも、社内外問わず良いチームを築いた関係の人たちとは、苦労を共にしてヤマを乗り越えてきた経験がある。

最後の学期である来学期に向けては、具体的なマーケティングプランやプライシング、FDA承認取得に向けたトライアルの設計、資金調達の具体的なプラン立案などまだまだ課題が山積みだが、これらを一つ一つ乗り越え、事業プランに引き続き磨きをかけていきたい。また、次の3カ月でこのビジネスプランをどこまで持っていくかというゴールをメンバーで見定め、それを達成することに全力を尽くしたい。