Your focus determines your reality.

思ったことや新たに知ったことのメモとして。元々は留学中に考えていたことを記したブログでした。

2017秋学期振り返り

Final Exam3つを受け、2017秋学期は全て終了、冬休みに入った。

今学期の授業はビジネスの基礎となる知識の習得とその活用の練習が中心であり、学んだ知識同士を結びつけて使うというところにまで至らなかったため、来学期以降はそれを意識して取り組んでいきたい。

以下に今学期履修した5つの授業について学んだことを振り返る。

 

Accounting

企業の会計についての基礎知識一通りといった印象。これまで日本での実務やOff-JTで学んだ知識の補強と、会社のカネがどのように回っているのかの基本的な部分の理解が得られた。リースや債券など、金利が関連する金融商品の価値の捉え方がまだ頭の中で整理できていないので、来学期以降補強が必要だと感じている。実務においては、パートナー企業や投資先の目利きを財務的観点から行う際、相手の持っている資産価値を評価して判断材料とすることに関連してくる知識になると思っているので、使えるものとして定着させていきたい。

概念的知識のレクチャーに終始しており財務状況分析にもっと重点をおいて欲しかったが、そこは来季以降の授業に期待。

 

Managerial Economics

いわゆる大学の経済学部のミクロ経済学的な授業であったが、教え方が良かった事もあり、体系的に知識を整理して得られた。MBA的な解釈をすると、ビジネスの外部要因を整理することで、自分のビジネスや業界が置かれている市場はどのような特性を持っているのか認識することと、自分のビジネスにおいてどのような要素を意識して意思決定をすれば良いかを理解することにつながる科目であると捉えている。

机上論的な内容が多い授業であったため、来学期以降より実践的な場面の中に今学期学んだことを応用していきたいと思っている。

 

また、この授業は毎週のようにグループワークの宿題があり、グループミーティングを通してチーム運営を学べたことも大きな収穫だった

言語的なハンディキャップがある中で自分のチームにおける役割を考えることで、本質的に自分が貢献できるポイントを客観的に見つめ直す大きな機会になった。現時点の認識としては、やはり自分は議論の目的や大筋、考えるプロセスについての合意をチーム内で形成することが一番の役割だと思っており、それは日本で認識していたこととそこまで変わらない。

ただ、そのやり方としてこれまでは自らが案を出しながら熱意を持って訴えかけるという「引っ張る」手法が中心だったところから、チームメンバー一人一人と感情的な部分から関係性を作りチームへの帰属意識を高めさせながら、少しずつ議論の軌道修正をしていくという「促す」手法を取ってきたことが新たなチャレンジであった。

 

Management Communications

プレゼンテーションについての実践的授業。正直なところ、サマースクールで履修した同内容の授業の方が知識が体型立っていて分かりやすかったのだが、新たな収穫としては、アメリカ人クラスメイトたちのこれまでに見たことの無いようなスタイルでのプレゼンテーションを見て、自分のプレゼンスタイルがこれまでいかに限定的であったかを思い知ったことである。

聴衆に具体的な場面を想像させたり、スピード感とエンタテインメント性を持って聴衆を引き込んだりする新しいスタイルを学ぶきっかけを得られたことが最大の収穫であった。

以前にも記載した通り、徹底した具体論の世界である英語圏では、プレゼンもその価値観に従っている。具体的ストーリーで聴衆を惹きつけるスタイルが一つの理想形として完成しており、これまで日本であまり見ることのなかったプレゼンだと思う。こうした新しいスタイルを今後たくさんあると思われるプレゼンの機会の中で練習し、引き出しを増やしていきたい。

 

Leadership Skills/ Tech Firms

最も苦戦した授業。ほとんどレクチャー中心の授業運営であることと、特にインターナショナルについての教授のステレオタイプに基づく決めつけが強かったことにより、一部の学生からの受けは最悪で、クラスの雰囲気もあまり良く無かった。

ただ、リーダーシップに必要となる要素を体系的に知ることが出来たことと、それがケーススタディの中でどのように発揮されているかを学ぶことが出来たことは少なからずリーダーシップというスキルの理解には繋がった。

また、Managerial Economicsの欄に記載した通り自分のリーダーシップスタイルを見直す中では、この授業で学んだフレームワークに当てはめて自分のスタイルを整理することもできたことは収穫であった。

 

Quantitative Analysis

仮説検定、回帰分析等、ビジネスにおける統計についての基礎知識を一通り学んだ授業。

他のMBAの話を聞いても、やっていることはほとんど同じであり、知識としては授業内容を一通り理解することが出来たため問題は無いのだが、これを実務の中でいかに活用できるかというイメージがまだ沸いていない部分がある。最も実用的だと感じたのは、外部環境の制約条件を数式化して意思決定に繋げる手法であり、他の知識と紐づけて使うことで意思決定に役立てられそうであることに加え、使うツールもExcelのみであることから実務にも応用可能になりそうである。

 

仮説検定や回帰分析については学んだデータ分析手法をそのまま今の実務で自分自身が使えるというわけでは無いかもしれないが、ケーススタディを通し、ビジネスの現場でどのように定量分析を役立てるかの練習は積むことが出来たし、その説得力も実感することが出来た。

例えばコンサルティングファーム定量的な分析を依頼する際などにも共通言語を持って会話することができることで自分が解決したい課題や得たい分析結果を的確に伝えることはできると感じている。