Your focus determines your reality.

思ったことや新たに知ったことのメモとして。元々は留学中に考えていたことを記したブログでした。

コンフォートゾーンの拡げ方

こちらにきてもうそろそろ2年経つが、この2年の経験で自分のテーマの一つでもあった「コンフォートゾーンを飛び出し、拡げていく」ということを随分実行してくることができた、と振り返って思う。

アメリカに来た当初は今より英語もおぼつかず、知っている人は1人もおらず、何の信用も持たず、こちらでの常識やマナーなどもほとんど知らない状態であったが、そこから2年間経った今は今自分がいる環境、属しているコミュニティなどが「帰るべき場所」であるかのように感じられるまでになった。

 

これを作り上げることができた要素の一つとしては、泥臭い精神論のようであるが「食らいつく」ことが大きかったと思う。

慣れない言語や知らない専門用語の嵐で周りが何を言っているか分からない時でもお手上げにならず、自分がわかること、言えることをかき集めてなんとか発言の機会を作っていくことで、なんとか道が拓けていくという体験を何度もすることができた。

逆に諦めたらそこで試合終了である。

 

以前経営企画部にいた時は、一緒にミーティングをするメンバーが部門長と部長ばかりということも多く、かつ会話の内容も設備系の専門用語が多かったり暗黙の文脈が多かったりと、会話の内容が理解できないことも多かった。

それでもとにかく自分にできる準備をして、一緒に卓に付き、何か発言しまくっていると、徐々に「ここはこいつに任せるか」と仕事をもらえるようになってきていた。とにかく打席に立ってバットを振ることが大事なのだ。

その時上司であった経営企画部門長に言われた「やっぱりこうやって打席に立ってるとたまにはバットにボールが当たるようになるもんだな。まあお前なんかまだ打率05分くらいだけどな」という言葉は最高に嬉しかった。

 

Lab to Marketで取り組んでいるプロジェクトも医療系専門用語だらけで、ミーティングや調べ物は正直相当苦戦を強いられている。

それでも自分にできる事業計画の整理や資金調達計画の立案、プレゼンスライドの準備などを通してプレゼンやミーティングで少しでも発言し続けていると、徐々にグループの中でも自分の担当分野を作り、存在意義を示せるようになってきた。

逆に発言が全く無いメンバーもいるが、そういうメンバーは容赦無く無視されていき、打ち合わせにいなくても誰も気にしなくなるMBAの中では特にそれが顕著で、黙っているメンバーのことを誰も咎めたりしない代わりに、話題をわざわざ振ったり気にかけたりということもなくなる。

 

自分のコンフォートゾーンを広げていくためには、この苦痛に耐えて食らいつき、自分が活躍できるフィールドをジリジリと広げていくしかない。

打てる球が来る時だけ打席に立ってても3割打者にはなれないし、そもそもそんな選手にはここぞという場面で打順が回ってこない。

それは日本に帰ってからも同じであり、英語というハンディキャップが外れたからと言ってそのぬるま湯に浸かっていてはいけないし、新しいフィールドに向かっていき、「食らいついて」自分のコンフォートゾーンを広げていかないと、万年ベンチの選手で一生を終えることになってしまう。